こんにちは、aQuinです。

先日のアンケートで、トレードの困りごとを聞きました。
14人中3人が挙げたのが、「相場のボラティリティへの対応」です。

正直に書くと、この回答を見て少し驚きました。
というのも、私自身は長いこと、これを困りごとだと認識していなかったからです。

困っていなかったのではありません。
困っている原因がそこにあると、気づいていなかっただけです。

…と、格好つけた書き出しになりましたが、要するに私が鈍かったという話です。


幅を外すと、方向が合っていても負けます

ボラティリティで負けるパターンは、大きく2つだと思っています。

1つ目は、その日の幅に対して損切りが浅い場合。
方向は合っているのに、普通の揺れで先に刈られます。

2つ目は、その日の幅に対して利確が遠い場合。
これも方向は合っているのに、届く前に戻ってきます。

どちらも、方向は間違っていません。
間違っているのは、幅の見積もりのほうです。

1日に20pipsしか動かない日に、100pips先の利確を置く。
これは、当たるとか当たらないという以前の話になります。

あなたが今置いている損切りは、その日の幅の何分の1でしょうか。
たぶん、測ったことはないと思います。私も長いことありませんでした。


傘に置き換えると分かりやすいです

雨が降るかどうかは、天気予報を見れば分かります。
が、それだけでは、折りたたみを持つのか長靴を履くのかは決まりません。
決めているのは「どれくらい降るか」のほうです。

小雨に長靴で行けば、少し恥ずかしいだけで済みます。
豪雨に折りたたみで出れば、その日は一日中びしょ濡れです。

トレードでも、「上がるか下がるか」は方向の話です。
「どれくらい動くか」のほうは、装備の話になります。
損切り幅もロットも、装備の側に入ります。

同じ通貨ペアでも、静かな日と荒れる日では別の装備が要る、ということです。


「じゃあ、荒れる時間を避ければいいのでは」

いちばん手堅いのは、大きく動く時間帯を全部避けることです。
指標の前後を触らず、値動きの静かな時間だけを見る。

ただ、これをやると東京時間の午前しか残りません。
あなたが兼業なら、その時間はたいてい仕事中です。

ついでに、脱線して私の考えを書いておきます。

「ボラティリティが高い時こそチャンス」と、よく言われます。
私はこれに、少し懐疑的です。

幅が広がれば、取れるpipsは増えます。
同時に、逆へ振られたときの損失も同じだけ増えます。
増えているのはチャンスではなく、振れ幅そのものです。

チャンスに変わるのは、幅に合わせて損切りとロットを調整した後の話だと思っています。
調整しないまま幅だけ広がった相場に入るのは、たぶん、ただの博打です。


測り方を3つ挙げて、1つに絞ります

では、その日の幅はどう見積もるのか。
私が知っている範囲では、やり方は3つあります。

1. 高値と安値の差を、自分で数える

いちばん正確なやり方ですが、時間足ごと、時間帯ごとに数えると地味に終わりません。

2. ATRなどのインジケーターを使う

平均的な値幅なら、これで出ます。
ただ「今この時間から、あとどこまで行きうるか」までは、少し読み替えが要ります。

3. 前日の高値と安値を、毎朝メモする

いちばん安上がりで、そしていちばん続きません。
私なら3日で飽きるでしょう。

3つ挙げましたが、私が勧めるのは1つです。

チャートに、線として出しておくこと。

理由は単純で、数字はメモした瞬間に忘れるからです。
線なら、見ようとしなくても視界に入ります。

そしてもう一つ、時間帯で分けておくことをお勧めします。
東京時間とNY時間では、同じ通貨ペアでも動く幅がまるで違います。
「この通貨ペアの1日の値幅」で一括りにすると、静かな時間の感覚のまま荒れる時間に入ることになります。

線として出す方法は、この記事の後半に書きました。
先に見たい方はこちらです → Voline Extra Comp2


私が使っている道具(と、その欠点)

ここから道具の話を少しだけ書きます。

ガミ氏が作った Voline Extra Comp2 は、これを自動でやるインジケーターです。
時間軸ごとに、3本の線を引きます。

  • 始値ライン(緑)── その時間帯が始まった水準
  • ターゲットA(青)── 直近5日間の値幅の平均
  • ターゲットB(赤)── 直近20日間の値幅の平均

たとえば20日平均が50pipsなのに、直近5日の平均が70pipsまで広がっていれば、
「最近の動きは振れ幅が大きい」ということです。

逆に20日平均が40pipsで、直近5日が30pipsまで縮んでいれば、
「最近はあまり動いていない」ということになります。

基本的には直近の動き(A)を意識しつつも、実際に収まりやすいのは、
より長い期間で均したターゲットB(20日平均)の方です。

1時間・4時間・日足・週足・月足・年足に対応していて、東京・欧州・NYのセッション別にも引けます。

先に欠点を書いておきます。

あくまで目安なので、抜ける時は普通に抜けます。

線が価格を止めるわけではなく、「その範囲内に収まりやすい」というだけの話です。
指標や要人発言があれば、赤い線も普通に置き去りにされます。

そして、これを入れたから勝てるようになる、という類のものでもありません。
毎回自分で数えていた幅が、数えなくても目に入る。それだけです。

Miacis Link Library の Basic(月1,480円)に含まれていて、MT4・MT5の両方で動きます。


今日、1分でできること

アンケートに「ボラティリティへの対応」と書いてくださった3人へ。
そして、あなたが同じところで止まっているなら。

まず、これだけやってみてください。

あなたがいつも見ている通貨ペアで、昨日1日の高値と安値の差を数える。

1分で終わります。

その数字が、あなたがいま置いている損切り幅の何倍あるか。
そこを見るだけで、次に置く場所は少し変わるはずです。

毎回数えるのが面倒だと感じたら、線として出しておく方法があります。

▼ Voline Extra Comp2

方向は、当たるかどうか分かりません。
が、幅のほうは、出かける前に測れます。